東プレ Realforce91UDK-GとSteelseries 6Gv2の比較レビュー及び反応速度の検証

ちょっと久しぶりの更新です。

今回は先日購入した東プレ Realforce91UDK-G(以下RF)と今まで長きにわたって愛用してきたSteelseries 6Gv2(以下6Gv2)の比較をしていきます。流れは以下に沿って進めます。

1.外観及び形状

2.打鍵等使用感

3.DIPスイッチの有用性

4.反応速度の検証

5.総評

【外観及び形状】

上がRF、下が6Gv2です。縦の幅は少しRFが大きいですが横幅はテンキーが無い分RFの方がかなり小さいです。一つ一つのキーの大きさは6Gv2の方がちょっと大きい。キーピッチが広いってやつですかね。

RFがはやはり高いだけあって、それぞれのキーの質感は高いです。いかにも高級キーボードといった趣。6Gv2はちょっと安っぽいかな…

【打鍵等使用感】

これは人によって捉え方が大分異なってくるところなので、とりあえず擬音で表現してみます。

RFは『ポクポクポク』って感じで、6Gv2は『シャクシャクシャク』って感じでしょうか。

押下荷重はRFが全キー45グラム、6Gv2は全キー60グラムでRFの方が相当軽い打鍵感です。RFはスコッと底までキーが押し込めるのに対し、6Gv2はチェリー黒軸ですのでグニュッという感じで奥に行く程バネの抵抗を感じます。

押下荷重が重い為6Gv2の方がキーの戻りがイイかな？とも思ったのですが、キーの戻りには特段違いを感じませんでした。

タイピングしてる時の騒音は6Gv2の方がかなり大きい、というかカシャカシャ言う高音成分が強いのでうるさく感じます。

ここは好みがハッキリ別れるところだと思います。紳士的なRFに対してガチムチな6Gv2という印象。好きな方を選べばいいと思います。

ちなみにRealforceの公称耐久押下回数は3000万回。6Gv2の公称耐久押下回数は5000万回となっていますが、これは6Gv2が盛り過ぎなのかRealforceが控えめ過ぎなのかもしれません。

理由はRealforceの静電容量無接点方式というスイッチには金属の接点が無く、6Gv2等のメカニカルキーボードが逃れ得ない金属接点の摩耗がRealforceにはそもそも発生しない為、理論上メカニカル方式の方が耐久性が高いわけが無いからです。

Realforceはこの耐久性・信頼性の高さが評価され、インフラ、金融機関、医療機関等のクリティカルな分野ではダントツのシェアを誇っているそうです。

【DIPスイッチの有用性】

RFを裏返すと写真の様にスイッチが4つあります。各スイッチにはctrlキーとcapslockキーを入れ替える機能、Windowsキーを無効化する機能等が割り当てられています。特筆すべきはこのctrlキーとcapslockキーを入れ替える機能です。

FPSプレイヤーの多くがcrtlキーに所謂『しゃがみ』操作を割り当てているケースが多いと思います(ゲームにもよりますが)。下の写真の様に一番左下の遠い位置にあるctrlキーはハッキリ言ってすげー押しづらい！こんな遠いところにあると小指を窮屈に曲げないと届かないっていうか指が攣る。

逆に、ctrlが殆ど使うことの無いcapslockキーの位置に来てくれれば物凄くラクチンなんです。それを機械的に実現してくれるのがこのDIPスイッチです。

←画像左がラク。右は凄く窮屈

←ちゃんと入れ替えた際の変更用キートップも付属してます。

このキー入れ替え操作ですが、RFの様に機械的に行わなくても、Changekey等のレジストリ変更ソフトや、猫まねき等のドライバレベルで変更を行うソフトでキー割り当て変更を実現することが可能なソフトもありますが、これらのソフトウェア的な変更はかなり大きな欠点がありますので以下に説明しておきます。

Changekeyのようなレジストリからの変更はゲームによっては反映しなかったり、チートとして誤判定されるゲームがあります(例：CSOではレジストリから変更してハーフバニングを連続で行うとチート誤検出されてクライアントが落ちる)。capslockが割り当てキーに使えないゲームも結構ありますし、割り当てができても何かの表紙にキーを離してもしゃがんだままになったりするのもあり、非常にめんどくさい。

猫まねきに関してはドライバレベルから変更を行う為、誤検出等は起きないのですが悲しいことにPS/2接続でしか使えない上に、Windowsが32bitの環境でないと起動すらしてくれません。最近ではPS/2端子の無いマザーボードも増えていますし、端子があっても64bit環境全盛の今日ではあまり現実的な選択肢にはなりえません。

これらの悩ましい問題をDIPスイッチ付きRFなら機械的に変更してくれることで一気に解決できるわけです。正直僕はこのスイッチの為に買ったと言っても過言ではないレベル。超便利です。

ちなみにRFの全モデルに付いているわけではなく、付いているモデルは少し割高になっているので購入前に確認しておきましょう。

【反応速度の検証】

注意：これは素人が趣味でやった検証です。参考程度に見てください。

○使ったもの

・反応速度フラッシュのswfファイル　↓リンクよりダウンロード　http://www.fetchfido.co.uk/games/reaction/reaction_test.htm　

・フラッシュプレイヤーデバッグ版(swfファイル用プレイヤー)

・Keypointer(任意のキーにマウスクリック操作等を割り当てることが可能になるソフト)

○検証内容

5回1セットを5回ずつ。計25回ごとにRFと6Gv2を交互にテスト。これを5回繰り返して合計125回のテストを行った。

○結果

殆ど同じでした。0.002秒6Gv2が早い結果となっていますが、誤差の範囲内ですねこれは。

http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080328/7g.htm

上記リンクにてSteelseries7GとRealforce91の検証を行なっていますが、5x5の計25回ずつのテストであり、今回行った結果の方が試行回数の多さという面では多少正確性が高いのかな、と思っています。

【総評】

市場で売っているキーボードの中ではかなり高級な部類だからか、Realforceを神格化し一度使うともう他のキーボードが使えない、等と言う人も居ますが、ハッキリ言うとそこまで凄くはないと思います。高いからってこれは言い過ぎ。

但し、外見の高級感、打鍵感、DIPスイッチ等の機能面、耐久性全てが高い水準でまとまっており、なるほどこれならこの値段でも納得という感じです。

15000円～20000円以上と安くはありませんが、普段使いにもゲーミングにもバッチリ使える一品です。少し高級なキーボードを買ってみようかな、と思う人は選択肢の一つにしてもいいと思います。

今回は過去のデバイスの中ではかなり高級な部類に入る為、若干チカラが入って長くなってしまいました。長文を読んで頂きありがとうございます。ではまた